塩の王様 と言いたいところだが 塩おじさんだ
前歯も抜けたまま、ケラケラ笑って 奇跡の林檎おじさんのようになりつつある
林檎おじさんはUFOにも乗ったそうだが
僕はまだ乗せてもらえていない
まだ学び、努力が不足している
家を出て数ヶ月経っていた
電気はコンビニ払いだった
引き落としにしていればよかったのだった
冷蔵庫は死んでいた
貴重な食材がカビに囲まれながらそこにあった
まもなく日が落ちる
800キロの泥泥の運転努力が霞んでいく
僕の家は山の中にある
人がいない 少ない
山 土 森 雲 空
エネルギーが満ちている
シーンとした静寂に囲まれながら
天下の電力会社に電話する
コンビニで払えと!
払ったらまた電話しろと
再契約したら電気つけてあげますよ
2時間以内に
僕は疲れていた
コンビニは調べたら山を25分降りるとある
コンビニなんか要らんわって言っていた僕であるが
行かないと〜
まああれこれあって暗闇の世界が降りてきてまもなく通電した
カビの冷蔵庫は動き出した
魚の死体の臭いが冷蔵庫に充満している
ビールは徐々に冷えていく
僕の身体と同じように冷えていくのだった
家なき子
世界の全てが僕の家だが、帰れる家は無い
孤独の塩の王様
さあ なにがあっても生きていくのだ
世の中の多くの困難から見れば目くそ鼻くその部類
俺様は塩の王様だ
宇宙の支配者だ
まあなんとでも言いたまえ
言うが勝ちさ
返品しようとしたカラメル色素入り紹興酒を飲んで寝た
次の塩ブレンドを考える時が来た
そうだ俺様のことだ
イエスキヨトシ 贅沢な暮らし編 笑笑